引っ越しの不用品処分、家電4品目は家電リサイクル法の手続きが必要

引っ越しでは、エアコン・冷蔵庫・洗濯機などの古い家電を処分する場面があります。これらは、ごみとして出せるとは限りません。この記事では、経済産業省の「家電4品目の「正しい処分」早わかり!」・経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」・家電製品協会のよくあるご質問(消費生活センター専用サイト)、家電製品協会 家電リサイクル券センターの「リサイクル料金 主要メーカー一覧」、国民生活センターの「不用品回収サービスのトラブル」(令和4年11月2日)など、国と公的機関の資料に書かれている内容だけをもとに、引っ越し前後の不用品処分で知っておきたい点を整理しました。公的資料に書かれていなかったことは、推測で補わず「確認できなかった」と記しています。内容は2026年11月に各ページを読んで確認したものです。
家電リサイクル法の対象になる家電
経済産業省の「家電4品目の「正しい処分」早わかり!」によると、家電リサイクル法の対象は「家電4品目」で、いずれも家庭用機器です。エアコン、テレビ(ブラウン管式、液晶式・プラズマ式)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機が当てはまります。経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」では、業務用機器は対象外とされています。
家電製品協会のよくあるご質問(消費生活センター専用サイト)には、家庭用でも、天井や壁に埋め込むタイプのエアコン、パッケージエアコン、携帯用液晶テレビ、壁に埋め込むタイプのテレビは対象外と書かれています。事業所で使っている家電4品目は対象になります。判断がつかない場合は、家電製品協会の家電リサイクル券センター(RKC)のコールセンターに問い合わせるよう案内されています。
有機ELテレビの扱いは、資料によって違いがありました。経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」では、テレビの対象に有機EL式が含まれており、環境省の資料(令和8年2月13日)にも、施行令を改正して有機ELテレビを対象に追加したと書かれています。一方、家電製品協会のよくあるご質問には、有機ELテレビは対象外という記述が残っています。処分するときは、最新の案内を、購入した店や家電リサイクル券センターで確認してください。
処分の方法と、頼む先
経済産業省の「家電4品目の「正しい処分」早わかり!」では、処分の方法が次のように整理されています。引き取り方法は店ごとに異なるため、店に問い合わせるよう書かれています。
- 同じ品目の新しい製品に買い替える場合:新しい製品を購入する店に引き取りを依頼する
- 買い替えではなく、処分だけの場合:処分する製品を購入した店に引き取りを依頼する
- 購入した店がわからない場合:お住まいの市区町村の案内に従う(方法は自治体ごとに異なる)
- 郵便局でリサイクル料金を支払い、指定引取場所に自分で直接持ち込む方法もある
指定引取場所は、メーカー等が廃家電4品目を引き取るために設置している場所で、家電製品協会のよくあるご質問(消費生活センター専用サイト)によると全国324か所あります。経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」には、予約は不要だが臨時休業の場合もあるため、営業日と受付時間を事前に確認すること、持ち込む前に郵便局でリサイクル料金の支払いを済ませることが書かれています。直接持ち込む場合は、収集運搬料金はかかりません。
店に引き取りを依頼した場合の流れは、経済産業省の「家電4品目の「正しい処分」早わかり!」に次のように書かれています。
- 処分する家電が家電4品目に当たるか、製造メーカーを確認する(リサイクル料金はメーカーごとに異なる)
- 買い替えか処分のみかに応じて、新しい製品を購入する店、または購入した店に引き取りを依頼する
- 指定された日時に回収業者が訪問する。「家電リサイクル券」に必要事項を記入し(回収時または店頭で)、引き渡すときに控えを受け取る
- 控えを使って、店または家電リサイクル券センターのホームページで、リサイクルの状況を確認できる
費用:収集運搬料金とリサイクル料金
経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」によると、家電4品目を処分するには、収集運搬料金とリサイクル料金がかかり、どちらも排出者の負担です。収集運搬料金は小売業者ごとに異なり、店頭やホームページで公表されています。リサイクル料金は、品目の種類、大きさ、メーカーごとに異なります。
家電製品協会 家電リサイクル券センターの「リサイクル料金 主要メーカー一覧」に載っている、主要メーカーのリサイクル料金(税込)は次のとおりです。ページには、料金の適用時点の記載が見当たらなかったため、処分するときは必ず最新の料金を家電製品協会で確認してください。
| メーカー | エアコン | 冷蔵庫・冷凍庫(小) | 冷蔵庫・冷凍庫(大) | 洗濯機・衣類乾燥機 |
|---|---|---|---|---|
| パナソニック | 550円 | 3,740円 | 4,730円 | 2,530円 |
| 日立グローバルライフソリューションズ | 990円 | 3,740円 | 4,730円 | 2,530円 |
| シャープ | 990円 | 3,740円 | 4,730円 | 2,530円 |
| 三菱電機 | 990円 | 3,740円 | 4,730円 | 2,530円 |
| ダイキン工業 | 550円 | ページに記載なし | ページに記載なし | ページに記載なし |
冷蔵庫の「小」「大」の区分は、今回のページには定義が書かれていませんでした。2020年4月の料金表(家電製品協会)では、全定格内容積170リットル以下が小、171リットル以上が大とされています。最新の区分は、処分するときに確認してください。収集運搬料金は、ここに挙げたリサイクル料金とは別にかかります。
引っ越し業者に頼むときの注意
経済産業省・環境省の「引越業者における廃家電4品目の適正な扱いについて」(令和元年6月)によると、小売業者に当たらない引越業者は、廃棄物処理法上の収集運搬の許可がなければ、原則として廃家電4品目を排出者から引き取れないとされています。家庭から出るものには、一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。一方で、小売業者は、自社便で収集運搬する場合は許可が不要とされています。経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」の小売業者向けの項目には、消費者の求めに応じて家電4品目を販売する引越業者は、小売業者に該当すると書かれています。
各引越し会社が、家電4品目の引き取りに対応しているか、どのような条件かについては、今回読んだ公的資料では確認できませんでした。依頼する前に、その会社が引き取れるのか、料金はいくらかを、見積りの段階で確認してください。
不用品回収業者を使うときの注意
経済産業省の「家電4品目の「正しい処分」早わかり!」は、「無料回収」をうたう業者のなかには、廃棄物の収集や処分を無許可で行う業者がいると注意しています。街中を大音量で巡回する、空き地で回収する、チラシやインターネット広告を使うなどの特徴が挙げられています。無許可業者に引き渡すと、適正な処理を確認できず、不法投棄、フロンや鉛などの有害物質の不適正な処理、電池などによる火災といった事例が報告されています。「無料」と言われて荷物を積んだあとに高額な料金を請求される消費者トラブルもあるとのことです。
国民生活センターの「不用品回収サービスのトラブル」(令和4年11月2日)では、引っ越しや自宅整理の機会に利用される不用品回収サービスについて、全国の消費生活センター等への相談が増え、2021年度には2,000件を超えたと書かれています。事例には、軽トラックパック7,000円、2トントラックパック2万5,000円という広告を見て依頼したところ、作業終了後に25万円を請求されたというものがあります。国民生活センターは、不用品の処分は、お住まいの市区町村の窓口に余裕を持って依頼すること、市区町村以外に頼む場合は一般廃棄物処理業の許可業者を探し、複数社から見積りを取って追加料金がないことを確認すること、トラブルになったら消費者ホットライン「188」に相談することをアドバイスしています。
家庭から出る家電4品目を引き取れるのは、原則として、一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者か、市町村の委託を受けた業者です(経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」)。許可や委託を確認できない業者には、廃家電4品目を渡さないよう案内されています。
家電4品目以外の不用品
経済産業省の「家電リサイクル制度FAQ」には、家電4品目以外の家電は、小型家電リサイクル法の対象であれば自治体の回収品目に従い、対象外の電気・電子機器は一般廃棄物として自治体の案内に従うと書かれています。家具などの粗大ごみは、引っ越しの粗大ごみ処分の記事にまとめています。
公的資料で確認できたことの比較
処分の方法ごとに、公的資料で確認できた内容を表にまとめます。「確認できなかった」は、読んだ資料にその記載がなかったという意味です。
| 方法 | 資料に書かれていること | 費用 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 新しい製品を購入する店に頼む | 買い替えの場合。引き取り方法は店ごとに異なる | 収集運搬料金(店ごと)+リサイクル料金(メーカーごと) | 購入する店 |
| 購入した店に頼む | 買い替えではなく、処分のみの場合 | 同上 | 購入した店 |
| 市区町村に問い合わせる | 購入した店がわからない場合。方法は自治体ごとに異なる | 確認できなかった | 市区町村 |
| 指定引取場所に自分で持ち込む | 全国324か所。予約は不要だが、事前に営業日を確認し、郵便局でリサイクル料金を支払う | リサイクル料金のみ(収集運搬料金はかからない) | 指定引取場所、郵便局 |
| 不用品回収業者 | 許可(一般廃棄物収集運搬業の許可または市町村の委託)を確認できない業者には渡さない | 高額請求の相談事例あり | 市区町村、消費者ホットライン188 |
今回確認できなかったこと
- 小売店ごとの収集運搬料金の具体的な金額
- リサイクル料金の、最新の適用時点(家電製品協会のページに記載が見当たりませんでした)
- 各引越し会社が家電4品目の引き取りに対応しているかどうか
- 購入した店がわからないときの、自治体ごとの具体的な対応
- 有機ELテレビの扱い(資料によって記述が異なるため、最新の案内を確認してください)
これらは、ほかのサイトの記述で補わず、空欄のままにしています。
まとめ
エアコン・テレビ・冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・衣類乾燥機は、家電リサイクル法の対象で、買い替えなら新しい製品を購入する店、処分のみなら購入した店に引き取りを頼むのが基本です。費用は、収集運搬料金とリサイクル料金の両方がかかります。引っ越し前後は、不用品回収業者とのトラブルが増える時期でもあるため、許可の有無と料金の内訳を、作業の前に確認してください。家電の取り外しが必要な場合は、エアコンの引っ越し、冷蔵庫の引っ越し、洗濯機の引っ越しの記事も参考にしてください。
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