引っ越しで転校する時の書類と流れ、自治体ごとに違う通知書の呼び名

公立の小・中学校に通うお子さんが引っ越しで転校するときは、現在の学校、引っ越し先の市区町村の窓口(市民課や教育委員会)、転校先の学校の順に書類をそろえます。書類の名前や、どの窓口で何をもらうかは、自治体ごとに違います。
この記事では、西宮市・新宿区・福岡市・中央区・福知山市・浦添市の公式ページで確認できた内容をもとに、共通する流れと、自治体による違いを整理します。最終的な手続きは、引っ越し先の市区町村の案内で確認してください。
転校で出てくる3つの書類
各自治体の案内に共通して出てくる書類は、次の3つです。
| 書類 | 受け取る場所 | 出す場所 | 自治体での呼び方の例 |
|---|---|---|---|
| 在学証明書 | 現在の学校 | 転校先の学校(中央区では、学務課で通知書を受け取る手続きにも使う) | 各自治体で共通 |
| 教科書給与証明書 | 現在の学校 | 転校先の学校 | 新宿区・福知山市は「教科用図書給与証明書」、浦添市は「教科書給与証明書」 |
| 転入学通知書 | 引っ越し先の市民課または教育委員会 | 転校先の学校 | 新宿区は「入学通知書」、福岡市・福知山市は「転入学通知書」、中央区は「就学通知書」 |
西宮市の案内は、少し形が違います。転出届・転入届を出したときに受け取る「住民異動届の写し」を学校に出す流れです。このように、同じ「転校」でも、使う書類の名前は自治体によって変わります。
別の市区町村へ引っ越す場合の流れ
順番は自治体で少しずつ違いますが、福岡市・新宿区・福知山市の案内に共通する流れは、次のとおりです。
- 引っ越しが決まったら、早めに現在の学校へ連絡する。
- 現在の学校で転校の手続きをして、在学証明書と教科書給与証明書を受け取る。新宿区の案内では、原則として最終登校日に受け取ります。
- 現在の市区町村で、転出届を出す。
- 引っ越し先の市区町村で、転入届を出し、転入学通知書(呼び名は自治体で違う)を受け取る。
- 転校先の学校に、前の学校の書類と通知書を出す。
通知書をどこで受け取るかは、自治体で違います。福岡市の案内では、転入届を出した区役所市民課で、その場で転入学通知書が交付されます。福知山市の案内では、市民課で転入手続きをしたあと、教育委員会の学校教育課で転入学通知書が発行されます。
浦添市の案内では、市民課の転入届の窓口で、在学証明書・教科書給与証明書と、他の市町村が出した転出証明書を出すと、転入学通知書が交付されます。窓口に前の学校の書類を持っていく自治体もあるので、転入届の日までに書類を受け取っておくと安心です。
順番が違う自治体もあります。西宮市の案内では、引っ越しの前に市民課などで転出届を出して「住民異動届の写し」を受け取り、それを現在の学校に出して在学証明書などを受け取ります。転出届や転入届そのものの手続きは、住民票の移し方の記事にまとめています。
同じ市区町村内で引っ越す場合の流れ
市区町村が変わらなくても、校区が変わるときは転校になります。新宿区の案内では、次の順番です。
- 転居の時期が決まったら、現在の学校と、転校先の指定校に連絡する。
- 現在の学校で転退学届を出し、在学証明書と教科用図書給与証明書を受け取る(原則、最終登校日)。
- 区役所本庁舎または特別出張所で転居の手続きをして、入学通知書を受け取る。
- 新しい指定校に、入学通知書・在学証明書・教科用図書給与証明書を出す。
西宮市の案内では、引っ越しの日またはその翌日以降に市民課などで転居届を出して「住民異動届の写し」を受け取り、現在の学校で在学証明書をもらって、転校先の学校に出します。福知山市の案内には、校区が変わらない場合を扱う項目が別にあります。引っ越しても校区が変わらないときの扱いは、お住まいの自治体で確認してください。
郵送やオンラインで転出届を出す場合
西宮市の案内では、転出届を郵送したり、マイナポータルでオンライン提出したりすると、「住民異動届の写し」は交付されません。かわりに、教育委員会が学校へ通知を送ります。郵送の場合は「転学等通知書」、オンラインの場合は「住民異動連絡票」です。そのうえで、学校で在学証明書などを受け取り、引っ越し後に引っ越し先で転入届を出して、教育委員会の指示を受けます。
今回読んだ新宿区・福岡市・中央区のページには、郵送やオンラインで転出届を出す場合の学校への連絡方法は書かれていませんでした。この方法を使うときは、現在の学校か教育委員会に、先に確認してください。
私立・国立・外国籍・海外のときは別の手続き
公立の小・中学校どうしの転校とは、手続きが変わる場合があります。確認できた例は、次のとおりです。
- 新宿区: 国立・私立学校やインターナショナルスクールなどは、それぞれ別の手続きが必要です。外国籍のお子さんが区立小・中学校に通うときは、就学の申請が必要で、お子さんと保護者の在留カードまたは特別永住者証明書を持って、学校運営課へ行きます。
- 中央区: 私立学校などから区立学校へ転入学するときは、はじめに学務課で相談・面談をします。
- 福岡市: 国県私立学校を退学して住所地の学校に転校するときは、退学が分かる書類を用意して、区役所市民課で手続きをします。国県私立学校に合格して転校するときは、合格通知書のコピーを持って、住民登録地の区役所市民課で手続きをします。
- 西宮市: 私立学校などに在学していて市外へ転出するときは、西宮市での手続きは不要で、転出先の市町村で手続きをします。
- 新宿区: 住民登録を残したまま海外へ出国する日本国籍のお子さんは、「不就学申出」の手続きが必要です。
今の学校に通い続けたいとき
引っ越しても今の学校に通いたい場合は、通常の転校とは別の申請になります。新宿区の案内では、やむを得ない事情で住所地の指定校以外に通うときは、学校運営課で指定校変更の申立てが必要です。区外へ転出しても区内の学校に通い続ける特別な事情があるときは、区域外就学の申立てを学校運営課に出します。この制度は、自宅から希望校までの通学時間が概ね30分以内であることが前提とされています。
中央区の案内には、指定校変更は個別の事情によっては認められないことがあると書かれています。希望どおりになるとは限らないので、引っ越しが決まったら早めに教育委員会へ相談してください。
学期の途中で転校するとき
福岡市の案内では、学期の途中で転校する場合は、学校側に受け入れの準備があるため、保護者から転校先の学校へ事前に連絡するよう求めています。浦添市の案内も、手続きの際は時間にゆとりを持って行動するよう呼びかけています。
手続きの前に確認しておくこと
自治体によって違う部分は、次の点です。引っ越し先の市区町村の教育委員会、または現在の学校に、先に聞いておくと手続きが進めやすくなります。
- 在学証明書と教科書給与証明書を、いつ現在の学校から受け取れるか(新宿区は原則、最終登校日)
- 転校先の通知書を受け取る窓口が、市民課か教育委員会か
- 転入届のときに、前の学校の書類や転出証明書を持っていく必要があるか
- 郵送やオンラインで転出届を出す場合の、学校への連絡方法
- 校区が変わらない引っ越しのとき、転校の手続きが必要か
引っ越し全体の手続きの順番は、引っ越しのやることリストもあわせて確認してください。
児童手当の手続きは、児童手当の申請先と15日以内の数え方の記事にまとめています。
転校のほかに、子どもの予防接種の予診票も、転入先で受け取り直します。